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年後半にも再投資政策の変更(バランスシート縮小)が適切との内容(FOMC議事録)

2017年4月のマーケット動向と投資戦略

昨日のブログの購読者の方への通知は完全にリアルタイムでした。何度か試してますが通知が遅れることの方が珍しい感じもするので、引き続き傾向をウォッチしていきます。

さて、姉妹サイトの「株式マーケットデータ」で、新たに「ドル建て日経平均」の推移の掲載を始めました。今後、乖離率なんかも加える予定ですので参考にしてください。

また、当ブログで新たに「本日の重要イベント&経済指標」の欄を設けました(このすぐ下)。意識しておきたい重要なイベントや経済指標を上げますのでチェックしておいて下さい。

さて、相場です。

img_k039本日の重要イベント&経済指標

  • 米中首脳会談(6日・7日)
  • 米失業保険申請件数
  • チャレンジャー人員削減数

img_k039本日のチェックポイント!

概況(海外)
今日はFRBのバランスシート縮小の内容が重要となりますので、なにそれ?って方は、まずFRB(FOMC)のバランスシート縮小とは

を参照してください。大事なことですので、是非内容を把握しておいてください。

米国では、ADP雇用統計が公表され、26.3万人増と市場予想以上の結果で雇用情勢は良いものでしたが、目玉となったのはFOMC議事録でした。内容は、FOMCメンバーの大半が、政策金利の緩やかな引き上げが続いた場合、「年後半にも(保有有価証券の)再投資政策の変更が適切になる」との認識を示すものでした。また、現在の株価が「とても割高」と指摘するメンバーもいる内容でした。筆者は少し驚きでした。前にイエレンFRB議長がバランスシート縮小については、今後数回のFOMCで議論を始めると発言していましたので、かなり緩い言い回しだったと記憶してました。ただ、3日にNY連銀のダドリー総裁が早ければ「年内にバランスシート縮小することは可能」と発言していたことは当ブログでお知らせしてましたが、FOMC議事録公表前の2,3日でしたので、市場の反応を見る程度のことだとは思ってました。が、FOMC議事録では、政策変更の時期や手法について詳しく議論されている内容で、多くの参加者が、バランスシートの縮小は「緩やかに予測可能なやり方で行うべき」と主張しており、「政策変更の際には保有債券の再投資をやめるか規模を徐々に縮小するのが望ましい」としています。

これを受けて、公表直後は米国債が売られ、米国の長期金利(米国債利回り)は上昇しましたが、エコノミストの方が「メンバーの意見がまとまっていない」との見解を示し、また次の利上げ時期を示唆していなかったことから、一転して買いに転じ、結局は2.33%で引けています。

ふーむ。前までのイエレン氏の発言からして筆者はちょっと驚きで、バランスシート縮小の時期や手法について早速議論開始。ダドリー総裁の発言のように、徐々に織り込ませて市場の反応を見つつってこれまでの手法の段階が省かれている印象でした。このFOMC議事録を受けて米国の株式市場は大きく下落したのですが、そりゃそういう反応になっちゃうわって感じでした。なんかこれまでと違い、やり方が荒い印象です。「利上げ」と「バランスシート縮小」を同時に行っていく方向となりますので、これは慎重に大事にいく場面だと思うのですが。ただ、今回のFOMC議事録では利上げ時期を示唆していませんから、一応考慮はされているのかなとも見れます。

ただですね、Fedウォッチでは6月利上げ確率が一旦70%にタッチして下がったものの結局63%、前日より上昇してますので、6月利上げも一旦意識されているとも見れます。Fedウォッチの動向も含め、米国の長期金利を中心に今後の動向から目が離せないなと思います。米国債が買いに転じたのも今の所は需給が大きいと思いますし、今後一週間程度は様子見た方がいいと思いますが、6.7日は米中首脳会談ですし、7日は米雇用統計ですから、相場が目まぐるしくなりそうです。

今回のFOMC議事録では利上げ時期は示唆してませんが、米雇用統計や物価指標を受けてFedウォッチが今後70%以上で推移するようであれば6月利上げってのもあるでしょうし、その場合は加えて年後半からのバランスシート縮小も意識され、ダブルパンチで米国株は売られやすくなるように思います。ですので、今後の重要な経済指標がいい内容であれば、株式市場は今後危ないんじゃないかと予測できます。

日本
それらを踏まえて投資戦略です。
投資戦略と言っても、米中首脳会談や米雇用統計があって結果はわかりませんので、動かない方がいいとしか言いようがありませんが、今回ADP雇用統計がよかったですから、金曜の米雇用統計も良さそうとは予測できます。ゆえに、その場合は6月利上げが意識され、年後半のバランスシート縮小も意識されて株はダメなんじゃないかと今の所は単純に予測できますが、はてさて。昨日のブログで日本の新興市場は相場崩れたので逃げた方がいいんじゃないかと書きましたが、FOMC議事録を受けて、全体的に株は逃げ中心に考えた方がいいかもって思えます。現金比率高めておくのが基本だと思います。いや、今後の相場つきを見ながら適宜判断を変えないといけませんが、利上げとバランスシート縮小を意識する段階に入ってきたので、今後は経済指標の発表ごとに乱高下しそうで、売ってやられ買ってやられでかなり難しい相場になりそうですしね。売られる時は売りが加速しそうな気もしますし。また、昨今、金利上昇時代に転じてきており、そんな時代の相場はほとんどの方が知らないから、ほとんどの予測が外れやすいって気もしますしね。ゆえに、もう中長期で保有するような投資はなしで考えないとダメだと思います。やるなら短期勝負だけの時代だろうなぁと思います。って、一応大きな流れでなく近々のことを書いておきますと、利上げ示唆してないので円安は見込みにくく、米中首脳会談や米雇用統計を控えてますので動かない方がいいと思います。手の早い筋が先回りで動くことも考えられますが、変についていってガチホするようなトレードはなしだと思います。また、NYダウは日足ではボリンジャーバンド±2σのレンジ内ですが、昨日は大幅上昇から一転して下落で引けており、引け方が悪いので注意しないといけないです。ゆえに、今日明日は買いでついていけないかなぁとは思います。税制改革が遅れるって共和党の下院議長の発言もあって悪材料出てますしね。様子見が基本だと思います。

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