議会演説後の相場

昨日のトランプ氏の議会演説では「税に関する驚くべき発表」はなく、懸念されていた国境税や国境税調整の言及もなく、ほぼ何もない内容でしたが、注目できたのはインフラ投資の明確な金額が出てきたことだったと思います。1兆ドル。日本株にもメリットがありそうです。これを受け3月中旬に予定されている予算教書が注目されそうです。さて、トランプ氏の議会演説を受けて昨日の日経平均は上昇したものの動きとしては鈍かった印象で、むしろNY連銀ダドリー総裁や、サンフランシスコ連銀ウィリアムズ総裁の利上げ前向き発言からの3月利上げ予測急上昇（Fedウォッチ）による円安が意識された一方、NY市場を控えて様子見も多かったと思います。注目されていた大きなイベントだったにも関わらず売買代金が2.3兆ぐらいだったので様子見の投資家も多かったようにも思います。

ただ、これらやISM製造業景況指数、PCEコアデフレータを受けてNYダウは+303ドルとかなり強い相場でした。最近ボリンジャーバンドの2σから離れてきていましたが回復の動きとなっています。今週ブログで議会演説で減税の内容出なかったり抽象的な内容ならどうこうってことはなく相場は保ちそうと書きましたが、ここまで保つとは思わなかったです。多少押しながらもトレンドは継続ぐらいで思ってましたから。強い・・・。

一方で、米国の長期金利はまだ2.5％を抜いてないんですよね。これも米国株にとってはいい状態なのかもしれないですけど、基本的には株の動きより債券市場の動きを見ておくべきなので、今後の長期金利の動向、2.5％を超えてくるか、12月につけた2.6％を抜いてくるか注目だと思います。昨日今日でどうこうではありませんが、まだ2.5％超えてきてないのでドル円が113円台でもたついてる要因となっていると思います。米国の長期金利は「米国債利回り」の「10年」って所を見てください。

ドル円は上記の理由でもたついてますので、おそらく今の上値メドはボリンジャーバンドの2σだと思います。トレンドは出てないです。今の所、ボリンジャーバンドの±2σでレンジ相場に見えます。もし、今後ボリンジャーバンドがエクスパンションして20日線が上向きになってくれば3波目開始とも見れますので、その場合は一旦乗る所だと思います。そうでなければレンジ相場内だと思いますので上で乗っちゃダメだと思います。今後は米国の長期金利が2.5％を抜いてくるか、さらに2.6％を抜いてくるか、さらに利上げの判断材料となる米雇用統計などが注目だと思いますし、3日はイエレン氏の講演、4日はフィッシャー氏の講演もあるため発言は注目だと思います。ただ、長期金利が2.6％を超えて3％になった、3％を超えてきたってなると、逆に米国株がマイナス要因で捉え始めるかもしれず、米国株がついていかなくなるかもしれません。それでようやく上昇トレンドが終わり、大きな下落・調整入りとなり、リスクオフで円高って流れも考えられるので、注意深く相場見なきゃならないと思います。

さて、日経平均ですが、先物は19600円近辺で帰ってきてます。1月高値が19615円ですので、今日これを抜いてくる可能性があります。今日この高値をしっかりとした陽線で抜いてくるようなら一旦買いで乗る所だと思いますが、昨日時点でボリンジャーバンドの2σが19600円あたりです。ここをしっかり抜いてこない展開であれば、買いではついていかない。ここでボリンジャーバンドがエクスパンションしなければレンジ相場継続ですので、上でつかまないように気を付けたい所だと思います。エクスパンションの条件としては、ボリンジャーバンドのバンド幅が拡がるだけでなく、中心線も上向きにならないとエクスパンション完成とはならないのでその点は注意が必要です。といいつつも、今は中心線がちょっと上向き加減なので、高値しっかり抜いてバンド幅拡がりそうならレンジ抜けで乗る所だと思います。ただ、株はだましが多いので、常にストップロスを入れて損失を限定しておくことは忘れずにって感じだと思います。さすがに米国株は調子良過ぎですし、吹っかけておきながら税制の内容が出てこなかったのも懸念で、債務上限問題の15日の期日も気になる所、利上げも通常は株にとってマイナス要因ですのでストップロス入れながらでないとダメだぜって思います。あと、NY強かったですが、上ヒゲもついてますのでちょっと注意だと思います。てか、余談ですけど、トランプ氏の演説の翌日（今日）に日経新聞が朝刊で「」1981年、米共和党のレーガン大統領が狙撃された」って記事載せるって、なんか・・・あれだね。